地デジカ&アナログマ情報局

Jul 24 2011

テレビ放送が地上デジタルに完全移行した24日、兵庫県内の窓口には、当日になっても相談者の姿が絶えなかった。移行に伴う経費負担が壁となり、準備が間に合わなかった生活困窮者ら「地デジ難民」も出て、「国の都合なのに、なぜ支援がないのか」との嘆きが漏れた。

 「やっぱりテレビを見られないと寂しいわ」。高砂市の無職の女性(74)は、映らなくなったアナログテレビを前に、ため息をついた。

 1人暮らし。国民年金のわずかな収入で月々の生活はぎりぎりだ。地デジ移行は数年前から知っていたが、現実問題になったのは春ごろだった。

 デジタルテレビを買えない。総務省に問い合わせた。「今のテレビでも受信できるチューナーを支給する」と言われ申請。すぐ送られてきたが、アンテナが対応しておらず放送は映らなかった。

 生活保護受給者にはアンテナも支給されるが、この女性は対象外。アンテナ設置に数万円必要だが、その余裕はない。「生活だけで手いっぱい。あきらめるしかない」。結局、準備ができずに完全移行当日を迎えた。

 サッカーやプロ野球などスポーツ番組が大好きだ。「急に見られなくなるとショックが大きいから」と数日前に「テレビ離れ」。ラジオを聞く。

 「お金がたまったらテレビを買いたいけれど、生活を切り詰めても難しい。来年はオリンピックがあるのに、間に合わないかも。国の都合で切り替えたのなら、支援があればいいのに」と残念そうに話した。

(宮本万里子)

(2011/07/25 11:10)

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